目次
はじめに
離れて暮らすご両親は、今は元気であっても、ゆくゆくは介護について、心配になりますよね。
ですが、今回紹介する「小多機」を利用すれば、「ご自宅」でいつまでも過ごせる可能性が見えてきます。
あれ(|| ゚Д゚)!福行さん‼
今回は、現時点で最も便利なサービス「小多機(小規模多機能型居宅介護)」のおはなしです。
小多機の主なデメリットは?
離れて暮らすご両親が心配に…
ご両親と離れて暮らしている方々は、ご両親の健康状態が気になるときがありますよね。
今は「大丈夫だから」と言っているけど、近くに親せきや兄弟姉妹がいなければ、いざ介護が必要になれば全く大丈夫な状態ではなくなります。
大丈夫じゃなくなるって例えばどんなこと?
もし介護が必要な時に、
- 近くで助けることもできず、もし介護のために駆けつけてしまうと今のご家庭が崩れてしまうかもしれないから
- 何が必要で、金額がどれくらいかかるのかわからないから
などがあげられます。
小多機(小規模多機能型居宅介護)とは
「小規模多機能型居宅介護」は可能な限り住み慣れた地域で、可能な限り在宅で、生活が継続できるように創設されたサービスです。
小多機1か所の契約でケアマネ、ホームヘルパー、デイサービス、ショートステイが利用できるようになる便利なサービスです。
名前が長く覚えにくいので通称「小多機(しょうたき)」と呼ばれています。
これまで紹介したサービスは、ケアマネさん、ヘルパーさん、デイサービス、ショートステイがそれぞれ単独のサービスでした。
この場合、それぞれのサービスを利用するためにはそれぞれに面倒な契約が必要でした。
それが一回で済んでしまうのは楽でいいね。
他のサービスは利用できないの?
小多機を利用しても、訪問看護、訪問リハビリテーション、薬剤師さんの訪問、福祉用具の購入、レンタルは利用できます。
つまり、ヘルパーさん、デイサービス、ショートステイ以外は利用できるんだね。
もちろん介護度に応じた「使って良いお金の範囲」はありますので、注意して下さい。
詳しくはこちら↓をご覧ください。
小多機を利用するメリット6選
おじいちゃんおばあちゃん側の3選
①生活の基盤はあくまでご自宅になるので、住み慣れたご自宅に住み続けられること
これは最大のメリットだね。
小多機のヘルパーさんは夜間も自宅へ巡視に来てくれるので、安心ですね。
②デイサービス、ヘルパー、ショートステイが同じ場所で組み合わせることができる
どのサービスも同じ場所だと、安心するね。
③同じ事業所のスタッフさんが対応するので、サービスの方向の統一、同じスタッフさんの安心感がある。
同じ場所で、同じスタッフさんであれば、ますます安心だね。
ご家族さん側の3選
④契約が一つで済むこと
契約は、1件あたり、1.5~2時間はかかります。本来なら利用するサービスの分だけ、契約が必要なのですが、小多機は1回の契約で済んでしまいます。
⑤小多機のサービスだけで生活がまかなえるので、介護の心配が大幅に減ること
たしかに、ケアマネさん、夜間も来てくれるヘルパーさん、デイサービス、ショートステイのパックだから安心だね。
⑥いくら利用してもサービス料金が定額であること
定額なのですが、お食事代、おむつ代、お部屋代は別に発生するので注意してね。
小多機利用のデメリット6選
①ヘルパーのサービスがあるので、他人が家に入ることが気になるおじいちゃんおばあちゃんはいる
自分の家はプライベートな場所だから、気になる人はいるよね。
②ショートステイは基本的に個室なので、ショートを使い続けると利用料金が高額になってしまう
この後、料金表も出てきますので、そちらからお部屋代×利用日数で計算してみてください。
③パック料金なので、サービス利用が少ないとなんか損した気分になる。
でもさ、サービスが十分な人に不必要に増やすのもなんか変だし、これはケアマネさん次第だよね。
④ケアマネさんが小多機のケアマネさんに強制的に変更となる
お気に入りのケアマネさんだった場合に限るデメリットですね。
考え方によっては、逆にメリットかもしれませんね。
⑤小多機の職員はヘルパー、デイサービス、ショートステイの3種類のサービスの役割が求められるため、これらを提供できる能力が求められること
(・_・)……ン?これって誰のデメリットなの?
マルチタスクな介護職員さんを探すのが難しいから、小多機に十分な職員さんがいるか分からないということ。
⑥小多機は選べないこと
小多機は基本的に1地区に1つある施設なので、その地域の人が小多機を選ぶ場合は選択肢が1つしかありません。
他の地域の小多機を利用することはできません。
【料金表あり】小多機の料金
いつものように厚生労働省の「介護報酬の算定構造」をもとに料金表を作りました。
今回の料金はひと月分の「小規模多機能型居宅介護(小多機)」の入所料金の目安です。
これからご紹介する金額は、厚生労働省の「介護報酬の算定構造」の単位数をもとに計算したものです。
料金の式は 小規模多機能型居宅介護の利用料+加算(今回は2000円で統一)で計算しました。
加算は変動幅が大きいので、小多機の利用料だけお知りになりたい方は、下の表から-2000円で計算してください。
料金表は1割負担の料金です。2割負担や3割負担の場合を知りたい方は以下の計算式で求めてください。
2割負担の場合↓
(料金表の金額-2000)×2+2000
3割負担の場合↓
(料金表の金額-2000)×3+2000
注意点として、小多機では「お食事代とお部屋代が安くなる申請」が利用できません。
- 要介護1:¥12,423
- 要介護2:¥17,318
- 要介護3:¥24,283
- 要介護4:¥26,593
- ¥29,117:¥29,117
コロンの料金表はあくまで目安です。特に加算、お食事代、お部屋代については変動が大きいので、お近くの小多機の料金をご確認することをおススメします。
これは具体的にどんな計算になるの?
例えば、要介護3の人が
- 月水金でデイサービス
- 土日はショートステイ
- 火木は昼にヘルパーさん
- 夜間は2回ヘルパーさんが巡視
みたいな使い方の場合、このような計算になります。
なお、お食事代は1食650円、ショートステイのお部屋代は1泊4500円で計算しました。
この一例では、ショートステイのお食事代(朝食、夕食)が入ってません。
理由は、どの時間から泊まって、どの時間に帰るかによって何食食べるかが分からないからです。
参考までに、3食で1,500円だったとします。上の例で1回のお泊りで3食を食べた場合は以下の計算になります。
(1回3食)1,500円×(ショートステイ利用回数)8回=(ショートのお食事代)12,000円
(上のスライドの合計)68,083円+12,000円=80,083円となります。
だいたいの目安が分かるとイメージしやすいね。でも、お食事代とお部屋代が安くならないのは、ちょっときついね。
でもね、夜もヘルパーさんが巡回に来てくれるのだから、ショートステイってそんなに使う機会がないと思うよ。
うちの近くにも小多機はあるの?
基本的に中学校区に一つはあるはずなので、地元の中学校の数を考えれば、それと同じくらいはあるはずです。
これまでのお話を参考に、お住まいの地域ではどのような小規模多機能型居宅介護があるのか調べてみましょう。
厚生労働省のWAMnetを利用しましょう。
少し細かい設定が必要だけど、厚労省関連のサイトなので、確実ですね。
介護保険関係の情報には、行政(市町村)の情報であっても古いものが多いです。
「WAMnet」は、介護保険のサービスだけではなく、介護保険以外の様々な福祉関連の情報が盛りだくさんなので、興味のある方は調べてみてください。
施設見学は必須です
小多機は実際にどんな場所で、どんな人が行っているのか、実際に見学するのが一番おススメです
- どんな施設の雰囲気なのか
- ケアマネさんはどんな人なのか
- 職員さんはどんな人なのか
見学するといろいろ見ることができますよ。
今日のまとめ
小多機の主なデメリットは?
今回はあまり知られていないけど、とても便利なサービス「小規模多機能居宅介護」について解説しました。
遠距離介護の場合、1か所でいろいろまかなってくれるサービスがあると安心だね。
お近くに、小多機がまだなかったり、あるのかどうかわからないときには、先ほどのサイトから検索して、利用を検討するときには施設見学することをおススメします。
もし、信頼できるケアマネさんからの提案で、ヘルパー、デイサービス、ショートステイのサービス利用したいという場合は…
ヘルパー、デイサービス、ショートステイについてそれぞれ詳しく解説しているので、こちらを見てくださいね↓
おまけ:次回から…
福行さん、第1話にしか出てなかったのに今回はどうしたの?
実はねサニー、
今回の話で、「かいごのともしび 第1部・介護サービス紹介編」は終了です。
ガ━━(;゚Д゚)━━ン!
ええ、このブログは今回で終了なの‼
そんなのやだよ(。•́ – •̀。)ショボーン…
サニー、福行さんは「第1部」がおしまいって言ってるんだよ。つまり…
だって「スラムダンク」だって、第1部が終わったっきり、第2部始まってないじゃんか(๑•́ ₃ •̀๑)
次回からは「かいごのともしび 第2部・かいごのコンパス編」がスタートします。
ヽ(; ゚д゚)ノ エッ! そうなの??
どんな内容なの?
これまでは介護サービスの紹介しかしてなかったから、第2部からは第1部を踏まえて、具体的だったり、応用的な内容で、介護の道しるべを示していきたいと思います。
というわけで、サニー、コロンこれからもよろしくね。
は~い。これからも頑張りま~す。
それじゃあ、サニーいつもの締めをお願いね。
これからもよろしくお願いします。
介護をがんばる皆さまのココロが、晴れやかになりますように!
なぜかというと、小多機は、訪問介護、通所介護、ショートステイの3つの機能を持ち合わせるサービスだからです。