目次
はじめに
「一人暮らしのおばあちゃん 病院に行けなくなったらどうすればいいんだろう?」
「今一人暮らしで病院は車で行けるけど、運転できなくなったらどうなるんだろう…?」
年齢を重ねるにつれ 当たり前のようにできていたことが 徐々に難しくなっていきます。
心配なことの一つに病院は行けるのだろうかということがあります。
今回のブログでは、一人で病院に行けなくなった時に利用ができる、訪問診療というサービスを紹介します。
訪問診療と聞くと末期の癌を患われている患者さんのように、在宅療養のイメージがあるかもしれません。
しかし実際はもう少し 身近に使うことができます。
このブログをお読みいただくことで知り合いの方やご自身が1人で病院に行けなくなった時の不安が軽くなることでしょう。
訪問診療はどうすれば頼むことができるの?
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訪問診療はケアマネジャーさんがいれば サービスを入れてくれることができるの?
訪問診療は医療保険のサービスですので 介護保険で活躍するケアマネジャーさんは、サービス調整ができません。
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じゃあ どうやれば 訪問診療をお願いすることができるの?
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例えば このような方々が利用することができますね。
- ご自宅での療養を強く希望される方
- 病院への通院が困難な方
- 寝たきりの方、または寝たきりに準じる方
- 認知機能が低下していて通院ができない方
これらの方の他にも 以下のような方であれば 病院で入院中にすすめられます。
- がんなどの治療をご自宅で行っている方
- 退院後、ご自宅で療養生活を送られる方
- ご自宅での在宅酸素やカテーテルなどの医療管理が必要な方
- ご自宅で緩和ケアをご希望の方
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がんや療養生活や医療機器についてはイメージがつくけれど、通院が困難な方や 自宅療養を強く希望されている方ってなんか、はっきり言及されてないような感じだね。
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つまり、担当の先生がどうするか決めるって言うことなんだよ。
訪問診療の流れ
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じゃあさ、担当の先生が訪問診療にしましょうって言った場合はどうなるの?
担当の先生から訪問診療が行える部門や訪問診療専門の病院に紹介状を書いてもらい、訪問診療が始まります。
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これまでの流れを見ればケアマネさんって本当に関わらないんだね。
ケアマネジャーの登場はここからになります。
ケアマネジャーも担当するご高齢の方のケアプランに訪問診療は明記されます。またその際に「居宅療養管理指導」というサービスもつけます。
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えっと その きょたくりょうようなんとかっていうのは必ずつけるサービスなの?
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先生の指示という根拠のもとにつけるサービスだから、必要なサービスということになるね。
先生が家にやってきて体の様子を見て2週間後にまた来るというような流れです。
実際、訪問診療を受けてみると、ここからが医療保険の訪問診療で、ここからが介護保険の居宅療養管理指導というような違いは感じられません。
訪問診療はいくらぐらいかかるの?
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先生や看護師さんが家にやってくるんだから 訪問診療って ものすごく高いんじゃないの?
訪問診療の金額を検索してもらえば おおよその目安は出てきます。1割負担の後期高齢者で月2回の訪問診療で9000円くらいになります。
小豆畑文夫,「在宅医療の真実」,光文社文庫,2021,P89
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福行さんが担当されていた方々の場合、月に2回来てくれて、平均してだいたい月に9000円ぐらいでした。
検査などが必要な場合
訪問看護の回数
などによっても金額は変動します。
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ところでどうして月2回の訪問なの?
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医療保険の算定構造上 そうなってるんだよ。
もちろん、月1回の訪問診療も可能です。
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おくすりってどうなるの?
先生が次に来た時に持ってきてくれるの?
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薬剤師さんが持ってきてくれます。詳しくはこちらのブログからどうぞ。
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看護師さんや リハビリの人とかも訪問してくれるの?
基本的に先生からの指示があれば、訪問することはできます。
訪問看護や訪問リハビリのサービスをケアマネジャーが調整します。
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訪問看護についてはこちらのブログからどうぞ 訪問リハビリについても少しだけ書かれています。
訪問診療のデメリット
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先生が直接家に来てくれるんだから メリットだらけのサービスだと思うけれど、訪問診療に デメリットってあるの?
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福行さんが担当したご高齢の方の話を聞くと、以下のようなところは デメリットに感じているようですよ。
時間が拘束されること
訪問診療は、訪問診療が行われる日に午前か午後に行くという連絡を受けます。
つまり、大雑把な時間しかわからないのでその間はずっと待っていなければならなりません。
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緊急対応や急な処置とかが必要になるから、必ずこの時間に行けますっていう約束は難しいようですよ。
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でも、「午後に来ます」って連絡があったとして、午後1時から6時までずっと待っているのは辛いよね。
例えば、ご自分が具合が悪い状況だった時に駆けつけてくれた先生が、次の診療があるから失礼しますねって突然いなくなったら困りますよね。
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確かにそれは困る…。
やっぱり仕方がない部分はあるね…。
ありがたさはあっても、満足感は少ない
先生が自分のために家に来てくれるというのは本当にありがたさを感じますよね。
しかし、考え方によっては自分が特に具合悪くない状態なのに、先生に来てもらっても特に治療を受けるということにはなりません。
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確かに 体の調子が悪いから病院に行って先生に見てもらうのが基本的な流れだよね。
でも 体の調子は悪くないけれど 2週間に1回来てもらっても特に治療も何もないよね。
つまり、調子が悪くないなら、体調や体温 血圧 脈拍 などを測って、「異常ありませんね。次は2週間後に行きます。お大事に」といった感じで診察は終わります。
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なんか病院で受けている受診とそんなに変わらないんだね。待ったあげくに あっという間に診察が終わってしまう…
金額が高い
最後は、月2回訪問してくれて毎月9000円ぐらいかかるのは高く感じられるというところです。
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先生が来てくれるのだから これぐらいはお金はかかるだろうっていうことはわかるけれど
- 自分が具合悪くない時も来てくれる
- 健康チェックのほかは特に治療もない
それで 毎月お支払いがあるというのは確かに腑に落ちない話だね。
病院に行けなくなっては困ります。
とはいえ、訪問診療にかかればお金が心配になってしまう。
このようなデメリットを踏まえた上で訪問診療を検討されると良いと思います。
自宅でのお看取りが難しい
老衰期に入っている方や末期のがん患者以外の方でご自宅で最後を迎えるということが難しいことが多いです。
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それはどういうこと?
病院に行かない代わりに先生が来てくれるのに自宅で最後を迎えられないの?
お医者さんは延命治療と救急治療の2種類の治療ができます。
老衰期や末期のがん患者以外の治療はどちらかというと 救急治療の方が多いのです。
つまり治療をすれば良くなります。
ですので、もし 訪問診療をご利用されている方が急に具合悪くなってしまった場合でも訪問診療医が病院につないで治療を受けるというような連携になっていくのです。
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ご本人やご家族が病院には連れて行きたくないと言ったらどうするの?
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病院に通える人なら病院に行かないという選択肢もあるだろうけど
訪問診療の場合、すでに先生がその状況を見つけてしまっているので、その状況が治療によって改善できるなら、救急医療につなげられるだろうね。
このような形で一度病院に行けば、その方の治療状況や認知機能の状況によっては
そのまま自宅に戻るというより施設のに行く
という方向も検討されるため、結果として自宅で最後を迎えるというのは難しい場合が多いようです。
今日のまとめ
今回は 訪問診療について、訪問診療の受け方、訪問診療の流れ、訪問診療のお金、訪問診療のデメリットについてのお話でした。
訪問診療は基本的に病院に行くことが困難な方を対象に利用することが可能でした。
訪問診療を受けるかどうかの判断は担当の先生が行います。
担当の先生が訪問診療が必要と判断し、紹介状を書いてその紹介状を訪問診療の部門や訪問診療専門の病院に持っていくことで 訪問診療が始まります。
訪問診療は基本的に月に2回行われ 訪問日の午前か午後 のどちらかに訪問するという連絡が事前に入り その間はずっと自宅で待っていることになります。
訪問診療の料金はだいたい月9000円くらいです。
訪問診療は先生が直接来てくれるメリットがあります。
しかし以下のようなデメリットも考えられます。
- 訪問日は待っているだけで、時間が拘束されてしまう。
- 普段から体調が悪くなければ 先生に来てもらっても特に何も治療されることはない。
- それで月9000円かかってしまう。
また、ご自宅でお 見取りが叶わない場合も多く、体調が崩れた時の症状が救急医療で対応できる場合は基本的に病院へ救急搬送されます。
自宅でずっと過ごせると思っていたとしても、病気の療養 やその後の状況によっては自宅ではなく施設という選択肢が発生することも少なくありません。
自宅に先生が来てくれるというのは本当にありがたいことです。これらを踏まえた上で、
- タクシーを使って必要な時だけ 病院に受診に行くのか
- あるいは訪問診療を受けるか
検討されると良いと思います。
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皆様のココロが晴れやかになりますように。